自転車が盗まれた時の警察の対応は?知られていない盗難届を出す理由

自転車が盗まれた時の警察の対応は?知られていない盗難届を出す理由

自転車が盗まれて、警察に盗難届を出しても、あまり意味がないという声も聞きます。

警察は、自転車の盗難届を出された際、実際にはどのような対応をしてくれるのでしょうか。

そんな自転車が盗まれた時の警察の対応、そして意外に知られていない自転車の盗難届を出すことによるメリットについてまとめました。

盗難届が出された際の警察の対応


自転車の盗難届は、最寄りの交番や警察署で出すことができます。書類に、氏名や住所をはじめ、自転車が盗まれた際の状況や自転車の特徴、防犯登録の番号などを記載し、30分程度で受理されます。

しかし、盗難届を受理しても、警察はすぐに捜索してくれるわけではありません。では、盗難届が出された後に、警察はどのような対応をしてくれるのでしょうか。

職務質問の際の確認

警察は、夜間無灯火で走行していたり、2人乗りをしていたり、不審な動きをしている自転車を見つけると、職務質問をすることがあります。

その際に、警察は防犯登録の番号を確認して自転車の所有者を判断しています。

この時もし、盗難届が出されている自転車だとわかったら、犯人は事情聴取され、微罪処分、もしくは窃盗罪で起訴され、自転車はあなたの元に返ってきます。

遺失物の確認

自転車を盗むと、転売目的での窃盗でない限り、大抵どこかに乗り捨てられています。

そうすると、その土地の所有者は遺失物として、あなたの自転車を警察に届け出ることになります。

そこで、盗難届に記載された防犯登録の番号や車体番号と照合し、同じであれば、あなたの元に連絡が来て、自転車も返ってきます。

盗難品の確認

窃盗罪などで逮捕された人の家宅捜索で、盗まれた自転車が見つかることもあります。

しかし、そういった場合は、転売目的でパーツを分解していることも多く、原型をとどめていないこともあります。

ただ、それでも防犯登録の番号や車体番号が分かれば、警察はあなたに連絡をしてくれます。

基本的に捜索はしてくれない

盗まれた自転車がどれだけ高級な自転車であっても、警察が自転車を探す目的のみで捜索をしてくれることは基本的にありません。

そのため、偶然見つかることを願うことしかできないのが現状です。自転車盗難件数は、東京都だけでも1年に50000台前後に上ります。

そう考えると、盗まれた自転車が見つかる可能性は、低いと言わざる負えないのが現状です。

警察に自転車の盗難届を出した方が良い理由


盗難届を出しても、自転車が見つからないのなら意味がない・・・。盗難届を出すには、手間も時間も掛かるため、中には、そう考えて盗難届を出さない人もいます。

しかし、後々自転車の盗難届は出しておいた方が良かったケースが多いです。なぜなら、次のような理由があるからです。

自転車撤去費用の請求を避けるため

盗まれた自転車が、犯人により乗り捨てられていた場合、その土地の所有者や管理者から、自転車の防犯登録をたどり、あなたに撤去費用を請求することがあります。

もし、自転車が遠方で発見された場合は、運搬費用なども請求に含まれることになり、かなり高額な負担を強いられてしまいます。自転車が見つかることは嬉しいですが、撤去費用を払わなければならないなんて、悔しいですよね。

しかし、この時点で盗難届が出ていると、その自転車を放置したのはあなたではないという証拠となり、撤去費用は支払わなくてよくなります。

撤去費用を免れる方法は、今のところ盗難届を出すこと以外はないので、盗難に気づいたらできるだけ早く盗難届を出すようにしましょう。

自転車の保険請求に必要だから

高額な自転車に乗っている方は、自転車の盗難保険に入っている方も多いですよね。

また、最近では自転車販売店のサービスで、自転車を購入すると盗難保険がセットされていることもあります。

そういった保険を請求する際は、自転車の盗難届の受理番号が必要になりますので、必ず盗難届を出してから請求するようにしましょう。

見つかる可能性はゼロではないから

盗難届を出しても、自転車が見つからなかったという人が圧倒的に多いです。しかし、盗難届を出したら、あっさり自転車が見つかったという人も少なからずいます。

盗難届を出したからといって、自転車が100%見つかるわけではありませんが、盗難届を出すことで、自転車が見つかる可能性が上ることは間違いありません。

警察が動く可能性もあるから

あなたが盗難届を出すことで、警察はその地域の自転車の盗難件数を把握することができます。

もし、あまりにもたくさん自転車盗難が起きている場合は、警察がパトロールの強化をし、職務質問の対象者を増やしてくれる可能性も十分にあります。

直接、自転車を探してくれるわけではありませんが、そういった警察の行動により、自転車が見つかる可能性が上がりますし、今後の被害を防止することもできます。

自転車の盗難届は必ず出しましょう


自転車が盗まれて、落ち込んでしまったところで、更に「盗難届を出しても見つからない」という声を聞くと、盗難届を出しに行く気力すら湧かなくなりますよね。

しかし、盗難届を出すことは、自転車を盗まれた後、更に襲いかかるかもしれないトラブルを免れるための武器にもなります。

少し手間はかかりますが、自転車の盗難届は必ず出すようにしましょう。